「サドゥンリー/ビリー・オーシャン」 84年 評価3.5


 まさに、アフリカン・ニグロという顔立ちが印象的だった彼(そのせいか、このアルバムジャケットも当初のものから変更された)。しかしこのアルバムがヒットしていた時期はサントラからのヒットもあり、当時屈指の人気ソウルシンガーだった。その顔立ちと顔の大きさからもちろんルックスで売れていたわけではなく、それなりの実力と楽曲のよさがあったことがこのアルバムでは確認できる。

 リック・アストリーの評で鼻にかかったソウルフルな声と書いたが、ビリー・オーシャンの歌声を聞くと、やはりこちらが本場物と感じざるを得ない。ちょっとした発声、リズムの取り方がやはり黒人独特のものである。

 B面の2〜4曲目がちょっと停滞気味なので点数的にはこんなものに落ち着くが、シングルヒットした「カリビアン・クイーン」「ラバー・ボーイ」「サドゥンリー」はどれも印象的な良曲である。